土曜日に恋
なんだ。そんなことか。
あたしは高校に入ってから、たまにお母さんの知り合いの子どもに勉強を教えることがあったから、別に驚かなかった。
3個目のコロッケを食べるか迷っていた。
「別に良いよ。さっちゃんの子どもって何年生?」
ん…?
さっちゃん?
「本当に?良かった〜。亜衣、さっちゃんの子供さんと何かあったみたいだから、絶対ダメだと思った…」
「ちょっと待って!さっちゃんって、あのさっちゃん?」
あたしは、もう3個目のコロッケを食べるかどうかは迷っていなかった。
それどころじゃなかった。