土曜日に恋
ーコンコン。
「亜衣ー、起きてるみたいだから入るよー」
お母さんが、おにぎりと温かいお茶を持って部屋に入ってきた。
「体どう?学校行けそう?」
「大丈夫。学校行ける。心配かけてごめんね。」
「本当に?すごい目腫れてるけど…」
あたしは側に置いていた鏡を見た。
目の上を蚊に刺されたんじゃないかというぐらい腫れていた。
「うわ〜。本当だ。あ、お風呂入れる?」
「お湯溜まってるから、いつでも入れるよ」
お母さんは、そう言って部屋から出ていった。