土曜日に恋



「すきな人なんかいないよ」



何回も繰り返してきたこの言葉。



『違う。嘘だよ。亜衣は翔くんがすきなんだよ。』



今まで無視してきた心の声。



いつか消えると思っていた心の声は、消えるどころか、日に日に大きくなっていってた。



認めたくなかった、まだ翔くんのことがすきだということ。


だから、あたしはあたしに嘘をついた。



でも、この涙に嘘はつけないよ。




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