土曜日に恋
何て言っていいかわからなくて、とりあえず笑顔。
翔くんがなにか言葉をかけてくれると信じて。
でも、違った。
翔くんは、あたしのことを一瞬見た後、何もなかったようにあたしの横を歩いて行った。
驚いて、悲しくて、喉の奥に何か詰まったような感覚に陥る。
翔くん……………あたしのこと忘れちゃったの?
生まれてからほとんど一緒に過ごして来たんだから、そんなわけないよね。
じゃあ、今なんで無視したの?
あたしのことが‥‥‥‥嫌い………だから………?