土曜日に恋
1年前の今日
ちょうど1年前の今日。
4月1日。
高校の入学式の日だった。
第一志望の学校に入学した。
式の後、携帯を見ると、お母さんからメールがきていた。
【今日は入学記念のパーティーします!とにかく来れそうな人いっぱいあたってみるね!亜衣、呼びたい人いる?】
すぐに返信。
【さっちゃんファミリー呼んでほしい☆】
あたしは、お母さんの大学の同級生の、「さっちゃん」の家族を呼びたいと送った。
さっちゃんの子どもは2人兄妹で、小さい頃からよく遊んでいたし、お兄ちゃんの方には受験勉強を教えてもらった。
あたしが呼びたいと思うのは自然なことだった。
メールが送れたことを確認して、トイレに行った。
教室に帰ってきたら、お母さんからもう返事が来ていた。
【わかった!呼んでおくね!亜衣が帰ってきて用意できたらすぐ出発だから!】
【了解(・3・)ノ】
返信し終わったと同時に、担任の先生が教室に入ってきて、ホームルームを始めた。
ホームルームが終わった瞬間、あたしは急いで学校を出た。