土曜日に恋
陽ちゃんは、コップに手を置いて少しうつむきながら話を続ける。
「彼氏の妹、陽の友達なんだ。陽が彼氏と初めて会ったのは、その友達の家に遊びに行った時なの。
最初は、『いいお兄ちゃんだなぁ』ぐらいにしか思ってなかったんだけど…
何回か遊びに行ってたら、いつの間にか大好きになっていってて…
友達がトイレ行ってる間に、こっそりアド交換して…
メールもいっぱいして、2人だけで会ったりもして、付き合うことになったんだ。
でも、お互いなんとなく後ろめたくて…友達には内緒にしてた。
それがばれちゃって…。
友達かなりショック受けてたし、『友達とお兄ちゃんが付き合ってるのとか正直嫌だ』って彼氏に言ってたらしいから、別れたの。
だけど、友達に『あたしにだけ隠されてたのが嫌だっただけだから…別に付き合ってていいよ。あたしのせいでごめん。』って言ってもらって、またやり直すことになったんだ。」