土曜日に恋










陽ちゃんが、ドアを閉じた。







「亜衣ちゃん、さっきからずっとここにいたんだよ?」








あたしにできることは、立っていることだけ。







誰も何も言わない。






あたしはただ、じっと床を見つめていた。







数十秒の沈黙の後、初めに口を開いたのは翔くんだった。







「亜衣、なんでそんなところにいんの?」






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