桜×恋
面食らったような顔をして、桜は黙った。
そんなに答えたくないことなの?
「俺ね」
私が「答えたくないならいい」って言おうとしたときだった。
桜を見つめながら微笑を浮かべて、桜は話し始めた。
「俺は、生徒ではないよ。普段は…なんてゆうか、見守る側ってゆうのかな?直接生徒に接触したのは葉月ちゃんが初めて」
桜の花から目を離して私に笑いかける桜は
嬉しいような、寂しいような
そんな複雑なものを背負っていた。