桜×恋
自覚
あれから4日。
「おはようございます葉月」
「おはよ靜」
私は普段通り廊下で桜をみていた。
まだ満開。
「ねぇ靜」
「はい?」
「今年の桜は元気だと思わない?」
「元気、とは?」
「満開の日がいつもより長い気がする」
「言われてみれば…」
そう言って靜も桜を見ている。
去年はのこの時期はもう散ってゆく桜を綺麗だと、そして寂しいな、と思って見つめていた。
なのに今年はまだ元気に咲き誇っている。
「桜が大好きな葉月がこの満開の桜を見るのは今年が最後かもしれませんしね。…恋しいのやも」
靜が少し悪戯な笑顔で私に言う
もしそうなら嬉しいな
そう思って私も笑った。