恋風船
「1名様ですね。」

今、慌ててお客サンを席に案内したのが

相川風香(アイカワフウカ)

17歳の高校2年生。

金欠の為、レストランでバイトをしているのです。

実は私、このお客サンに恋をしています。

私と同じくらいの年で、茶髪の男。

「いらっしゃいませ」とか「ご注文は?」くらいしか話しかけたことはないけど、ただ今、恋の猛アタック中

「ごしゅうもんは?」

「ごしゅうもん?

ご注文じゃないの?」

しまった!

舌噛んだ!

すると男は笑った。

「君おもしろいね!

名前、なんていうの?」

「えっと..風香です。」

「風香チャンか、おれは拓夢っていうんだー。」

拓夢サンかぁー...

かっこいい名前だなー

「ねぇ。今度デートしない?」

でででででで

デートぉぉお!!!!

私の目はびっくりマーク!

「あ、嫌だった?」

「いえ!全然!」

「じゃあ今度の土曜日、映画館行こっか。」

「はい!」
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