キャンディ
「あのさぁ、そういうこと言ってると襲われるよ?」
「違っ、こんなん慶ちゃんの前でしか言わないもん!!」
思わず焦って早口になる。
「当たり前。他の男に言わせるわけねーし」
慶にぃが、あたしのおでこをこついた。
「…なんで…」
おでこの、慶にぃの手が触れた部分をおさえながら質問を繰り返そうとした。
「身体ばっか欲しがってると思われたくないの。」
「え?」
「そんなことしなくても、真衣と二人で過ごせたら俺は幸せ。」
そう言ってから、慶にぃはあたしを抱きかかえて、自分の膝の上に乗せた。
「真衣は?」
あたしの目を見つめて、優しく問いかける慶にぃ。
「うん。…あたしもだよ」