キャンディ

『好き』だけでもちょっと照れるのに、なんだか目を合わせられなくなった。


「じゃぁおねーちゃんが悲しくなるようなこと、美咲もうしないよ?」


その言葉に、あたしは美咲ちゃんを見た。




「だって、美咲はけーちゃんが1番好きだから、けーちゃんの1番好きな人が泣いてたら、けーちゃんも泣いちゃうでしょ?」





「美咲ちゃん…」



美咲ちゃんは、やっぱり見かけよりもずっと大人だと思った。





「ありがと。美咲ちゃん、おっきくなったね。」



慶にぃが美咲ちゃんの頭をくしゃくしゃって撫でると、美咲ちゃんは嬉しそうにはにかんだ。


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