キャンディ
「あれ。真衣ちゃん、顔色悪くない?」
いつもより遅めに起きると、奈津美さんが声をかけてきた。
「うん、ちょっとしんどくて…」
「熱は?測った??」
「大丈夫だよ。」
奈津美さんが、あたしのおでこに手を当てる。
「ねぇ、慶。今日、家いる?」
「昼から出かけるけど。」
「真衣ちゃんが体調悪いんだから、いてあげなさいよー。」
「なんで?俺じゃなくてもいいじゃん。」
慶にぃは、リビングを出ていった。
「慶と喧嘩でもしたの??」
「え?」
奈津美さんはあたしに聞いてきた。
「なんか、最近あんまり喋ってないみたいだし…。
いつもなら、真衣ちゃんの体調悪いって言えば、心配すると思うんだけど…」
あたしは、ただ俯いた。