キャンディ

慶にぃは最近、髪を金髪に染めた。


それが予想外に似合ってて、妹ながらかっこいいと思う。

実はちょっと自慢の兄だったり。




「慶ちゃんの髪さらさら」

「嘘。何回も色変えてるから痛みまくりだって。」

「そーかな?」


たしかに、髪の色をよく変えるのは慶にぃの定番。

その度に雰囲気も全然変わる気がする。



「あたしも慶ちゃんとおんなじ色に染めていい?」

「だめ。」

「どーしてっ??」

勢いで起き上がるあたし。



「真衣は黒の方が似合うし、それにこんな綺麗なのに勿体ない」



慶にぃは、自分の指にあたしの髪をからめるようにして触れた。


< 22 / 224 >

この作品をシェア

pagetop