キャンディ
慶にぃは最近、髪を金髪に染めた。
それが予想外に似合ってて、妹ながらかっこいいと思う。
実はちょっと自慢の兄だったり。
「慶ちゃんの髪さらさら」
「嘘。何回も色変えてるから痛みまくりだって。」
「そーかな?」
たしかに、髪の色をよく変えるのは慶にぃの定番。
その度に雰囲気も全然変わる気がする。
「あたしも慶ちゃんとおんなじ色に染めていい?」
「だめ。」
「どーしてっ??」
勢いで起き上がるあたし。
「真衣は黒の方が似合うし、それにこんな綺麗なのに勿体ない」
慶にぃは、自分の指にあたしの髪をからめるようにして触れた。