キャンディ
美月があたしに問いかけてきた。
「あ、うん。」
「えーっなんだぁ。残念」
まぁ、それは貴にぃの方だけど。
秋は本当に残念そうな表情で、どこかへ行ってしまった。
「美月、ありがと」
「どーいたしまして。」
美月には、あたしの家のことを詳しく話してある。
再婚や慶にぃのことも。
「慶にぃはやっぱモテるねー」
美月が、からかい気味に言った。
「うん」
「何?ヤキモチ?」
「違うし!なんでそうなんの。」
「だって真衣、ブラコンだもんね?」
「違うってばー!」
ケラケラと笑ってる美月。
その時、いきなり背後で声がした。
「真衣っ。今日カラオケ行かね?」