キャンディ
あたしと慶にぃは血が繋がってない。
正確に言えば、あたし達と慶にぃ。
あたしは小さい頃から、貴にぃに着いていくのが好きだった。
貴にぃが友達と遊びに行く時は、あたしもそれに混じって遊んだ。
貴にぃが友達を家に連れて来た時は、あたしも貴にぃの部屋に行った。
そのせいか貴にぃの友達とは、ほとんどの人と顔見知り。
今思えば、きっと貴にぃの友達も少しは迷惑してたかも。
そんなことが当たり前だったそんなとき。
あれはあたしが小学4年だった秋のこと。
そのとき中学2年だった貴にぃは、友達を連れて学校から帰ってきた。
いつも通り、あたしも貴にぃの部屋にお邪魔した。