キャンディ

あたしと慶にぃは血が繋がってない。


正確に言えば、あたし達と慶にぃ。




あたしは小さい頃から、貴にぃに着いていくのが好きだった。


貴にぃが友達と遊びに行く時は、あたしもそれに混じって遊んだ。

貴にぃが友達を家に連れて来た時は、あたしも貴にぃの部屋に行った。


そのせいか貴にぃの友達とは、ほとんどの人と顔見知り。


今思えば、きっと貴にぃの友達も少しは迷惑してたかも。



そんなことが当たり前だったそんなとき。






あれはあたしが小学4年だった秋のこと。




そのとき中学2年だった貴にぃは、友達を連れて学校から帰ってきた。


いつも通り、あたしも貴にぃの部屋にお邪魔した。





< 4 / 224 >

この作品をシェア

pagetop