キャンディ
「えっでも、みづ―」
「あたしはいいから。二人で帰りなよ?」
あたしの言葉を遮って、美月が言った。
「じゃぁまた明日ね」
さらに続ける。
「うん、また明日。ありがとっ」
ひらひらと手を振って、美月は帰り道を歩いて行った。
「俺らも行くぞっ」
あたしの手を引いて、和弥くんが歩き出す。
人前で手繋ぐのって…
ちょっと照れる。
…って、今更だけど。
「俺ん家、来る?」
繋いだ手に浮かれていると、和弥くんがいきなり言葉を発した。