キャンディ
二人で一つの傘に入って歩いた。
慶にぃの横顔を見上げる。
金色をした前髪が、歩く振動で微妙に揺れている。
「慶ちゃん、身長伸びた?」
「え?」
前を見てた慶にぃがあたしの方を向いた。
「測ってないからわかんないけど。そう見える?」
「うん、たぶん」
「真衣が縮んだんじゃねーの?」
「ひどー!そんな歳じゃないって」
「冗ー談っ」
少し笑って言う慶にぃ。
「慶ちゃん……
今日はありがと?」
そう言うと、慶にぃはにっこり笑って、あたしの頭をくしゃくしゃと撫でた。
「うん。」