キャンディ

―――そんなことを思い出してるうちに、自宅に着いた。



「ただいまー」

家に帰るなり、慶にぃの部屋へ向かった。



チケット。



美月から映画のチケットもらったって、そう言おうとしたんだ。




ドアをノックしてから、すぐに慶にぃの部屋に入った。


「慶に――」


瞬間、言葉が出なくなった。



唖然として、思わずその場に立ちすくむ。
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