三つ葉のclover
「ぐぇっ」

いきなり首等辺の制服を捕まれて喉が締まる…もうちょっと低いトコをつかめ!!

「なんなのぉ~?」

「日誌は?」

「ワターシAmericanデスカラJapaneseはワーカリマセーン。」

「…阿呆?」

「う゛っ」

「…馬鹿?」

「う゛ーーー!」

「馬鹿やってないでさっさと終わらせろ。馬鹿が酷くなるぞ。」

「…ハイ…」

何だかんだ言ってても、学年2位の玲ちゃんはサラッと何でもこなしちゃう…いつもは、憎まれ口ばっかでもホントに困ってる時に助けてくれる玲ちゃんは、男女問わず人望が厚い…この前開催された学園のミスターを決める男春祭で1位を勝ち取ったほどだ…でも、今まで玲ちゃんは誰ともつきあった事がない…琳ちゃんでさえ、中1の時にちょっとつきあってた人が居たのに…

「ねー玲ちゃん」

「ん?日誌を代わりに書けとか言ったって書かねぇぞ」

「違うしっ!そんな事私が頼むと思ってるの??」

「うん。」

「酷っ!…ただね、琳ちゃんだって中1の時ちょっとだけつきあってた人居たのに、なんで玲ちゃんは誰ともつきあわないの?」

「なんだよ。そんな事?」

「そんな事って…!誰でも一度は憧れる恋愛じゃん!!ほらっこれ貸してあげる!私のオススメはラストの告白の部分だよー!!」

私が取り出した極甘恋愛小説をぶっきらぼうに受け取ってパラパラとラストまでページをめくる玲ちゃん…誰も居ない教室に強い太陽の光が玲ちゃんに当たってキラキラ眩しい

「うわっ何だ!?このこぱっずかしいセリフは!?」

「えーそこが良いんだよー!…あーぁ私も一回で良いからこんなセリフ言われてみたいなぁ…」

「俺が言ってやろうか?」

「別に良いよーだって玲ちゃんは私なんか恋愛対象外でしょ?」

「…ホントに俺が妃奈を恋愛対象外だと思ってるワケ…?」

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