*。俺様な吸血鬼。*
「転入生が来てるのよ。」
いつの間にか教室にいた先生が話し出す。
ザワザワ
「え?マジで!?男?女?」
急に教室内がざわめき出し、クラスの男子が、
先生に聞いた。
(どおでもいい。)
かすかに脳裏に月の姿がよぎったがそんなはずはないと
自分で自己解決し、机の上に顔を伏せた。
「見てからのお楽しみね?」
先生がそんなことを言っているのが聞こえる。
「入ってきていいわよ。」
ガラッ!!
教室の扉が開いた瞬間、女子がいっそうざわめき、
男子ががっかりしたため息をついていた。
(男子なんだ。)
そう思いながらも顔を上げるのがめんどくさく、
そのままその転入生の自己紹介に耳を傾けた。