*。俺様な吸血鬼。*
去年のクリスマス帰ってきたかと思うと、
隣に女を連れて歩いていた。
しかもその女を自分の両親に紹介しに行っていた。
その光景が信じられなくて
俺は月の様子を伺いにこの世界に来た。
そしたらたまたま月がクリスマスに紹介しに帰ってきたとき
連れてた女がいたから、
からかいたくなった。
それから今に至る。
「何気、本気だったのに…。」
俺も人間の世界にどっぷりつかってしまったらしい。
月が帰ってこない気持ちが分かった気がする。
麗李をからかっているうちに
麗李のいいトコに気がつきはじめて、
惹かれていったのかもしれない。
「はぁ、仕方ない帰るか。」
このままいてもなんか虚しいだけだし。
そう思うと麗李の机の中に
「ごめん。」と書いた手紙だけ置いて、
この世界から静かに去った。