*。俺様な吸血鬼。*
~月Side~
さっきから麗李が変だ。
一人でぼそぼそ呟いてる。
何を言っているかはよく聞こえない。
「あ、あのね?」
麗李が遠慮がちに話しかけてくる。
「ん?」
「ぁ、えと、その…。」
「んだよ?早く言えって。」
「あ、今日渡したいものがあるから放課後ちゃんと待っててね?」
渡したいもの…?
今日ってなんかあったっけ…?
思い出そうとするものの
出てこない。
「……別に、いつも一緒に帰ってるし
そんなこと言わなくても渡せるじゃん?」
「ぃ、いいの!とにかく放課後教室にいてね?」
麗李はそう言って自分の席に着いていってしまった。
「……変なやつ。」
ぼそっと呟いて
俺も自分の席に着いた。