*。俺様な吸血鬼。*
「くれんだろ?それ。」
今気づいた麗李の持っている袋に指を指しながら言う。
「…ぅ、うん。」
麗李は持っている袋をおずおずと俺に向ける。
「ったく、こんなことで時間かけんな。」
「こんなことって…!月が去年渡したとき甘いもの
嫌いだって言ってたから渡したほうがいいか迷ってたのに!」
確かに、去年麗李から貰ったチョコレートは
物凄くあまかったから。
だけどそんなんでも
貰いたいって思ってしまう。
「それとこれとは別なわけ、で、今年はどんなの?」
「開けてみて。」
麗李から言われて袋を開けてみる。
中に入っていたのは1つ1つが可愛らしい形をしていた
クッキーだった。
「クッキー…?」
「ぅん、チョコ味のクッキーならあんまり
甘くないかと思って…。」
麗李が遠慮がちに言う。
「ありがとな?」
そう言って麗李に微笑んだ。