*。俺様な吸血鬼。*
後ろを振り向くと、月が立っていた。
「どうしたの?」
月に問いかける。
「帰るぞ。」
「あぁ、うん。」
________…。
もうすでに夕日が沈みかかっている空の下を
月と並んで歩く。
「今日、舜と話してただろ。」
「え?うん、お昼に舜君がホワイトデーって
くれたんだけど。」
バレンタインを一日過ぎてから
舜君にはチョコレートをあげた。
手作りではないけど……。
それで今日の昼休みに
お返しで、お菓子をくれた。
「つーか、舜とあんま話すな。」
「えぇ?普通に話してただけだよ?」
「はぁ、お前は自分のことにもう少し
アンテナ立ててろ。」
「……?」
「もういい、分かってないみたいだし、そのかわり
お仕置きな?」