*。俺様な吸血鬼。*


「まぁ、せっかくこんなトコに来たんだしゆっくりしようぜ。」

「う、うん…。;;」

(こんなところでくつろげないよ。)

広すぎて落ち着かない。ベッドだってキングサイズだし、
(なぜか一個しかないし;;)テレビだって見たことないくらい
大きい。

「んな、キョロキョロしなくていいから、ほら、こっち来い。」

「あ、うん。」

月は自分の座ってるソファの横をポンポンと叩いている。
月の隣に座ったのはいいものの妙に緊張する。

(き、緊張する。)

「そんな風にかしこまんなくてもいいって。」

「そうだけど…。でも、こんなトコにくるの初めてだし。」

「ん。」

月が頭を優しく撫でてくれる。
そのおかげで少し安心した。

それが分かったのか月は手を退けようとする。
その退けようとする手を私は思わず掴んでしまった。

「………なに?」

「えっと!ごめっ!無意識で……。」

「誘ってんの?」

月が黒い顔で微笑む。

「…;;;」

こうなると完璧に月のペースだ。
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