Lemonade
そんな話をしながらあっという間に1−3と書かれたプレートの教室の目の前にいた。

『莉子ちゃん!ドキドキだね!!』
『うんっ!!あたし、もう心臓やばいよぉ…』
『よしっ!!!!』

勢いよくゆッちゃんがドアを開けた。―ガラガラララ…

教室は響き渡るほど、静かだと思ったが、教室にいる生徒は全くドアの方にも目を向けず、喋るのに夢中だった。
『結構、にぎやかだね!』
『そうだね!何か楽しそうかも!』
『あっ!莉子ちゃんっ!黒板に席の紙がはってあるよ!見に行こう!』『うんっ!!』

あたしたちは黒板に近づいてその紙を見つめた。
『あーぁ…うちら、離れたね…』
『本当だぁ…でもっ!間挟んで隣の斜めだからまだ近い方だよ!』
『そうだね!!』

あたしたちは自分の席についた。
―と、途端に担任が入ってきた。
『えっと、今日からこの教室の担任です。名前は…っと…』

担任が黒板にチョークで名前を書き出した。そして安心したのか周りが騒ぎ出してきた。


『―カンッ…』
―…今、何か落ちた?
周りを見渡したら、見慣れないシャーペンがあった。…ふと、隣を見ると目をつむって寝てる男がいた。きっとこいつのだろうと思い、そっと置こうとした…瞬間………
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