ヒメリア!
「結婚してください!!」






たしかにボクはそう言った


手に持った赤いバラの花束を差し出して、そう言った


なんだか色々とんで、こう言った







ヒメが目を見開いてボクを見る






そりゃそうだよなあ


結婚式で、新郎とは全く違う人にプロポーズされるって、どういうことだ






みんながア然とボクを見た







それでもボクは続けた




もう後悔したくないんだ







「ヒメが好きなんだ、ずっと一緒に居たい。まだ紹介してない行きつけの店、いっぱいあるんだ。まだ噴水見てないし、パフェだって食べてない。ヒメと一緒に行きたいとこ、やりたいこと、いっぱいあるんだ。好きなんだ、ヒメが」
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