Tokyo Dolls
『じゃぁ・・・』

と言って私を覗き込むその目に、どこか冷たさを感じる…。

笑っているのに…。

『…なに?』

まっすぐに貫かれるような視線。

『…何んでもなっ…』

目を逸らそうとした瞬間、口の中にウィスキーの香りと冷たい舌が押し入ってきた。

『…んっ…うっ…』

息ができない程の荒々しい口付け、口角から零れ落ちるウイスキーが首筋をつたう。

『…はっ、ゲホッ…』

唇が離れると、2人とも酸素を求めて一気に空気を吸い込んだ。力なくソファーに寄りかかるJ。

『…余計なこと、考えなくていいから…』

『・・・。』

『(カランッ)』

と、グラスの氷が静けさの中で音を立てる。
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