Tokyo Dolls
身支度をしてリビングに向かうと、Vネックの黒のセーターにジーンズ姿のJが雑誌を見ていた。

『遅いよ』

『・・・ごめんなさい』

雑誌を置いて立ち上がると、こちらに近づいてくる。

『黒のワンピース・・・ね。』

少し不服そうに腕組みをしながら、私をじっと見下ろす。

『・・・変?』

『別に、無難』

そう言って、胸のリボンをピンと指で弾く。

『行こうか!』

『どこに行くんですか?ここを出てもいいの?』

ジャケットを羽織ながら

『飯ぐらい食わしてよ』

と、苦笑いを浮かべた。

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