Tokyo Dolls
公園を一周して、部屋に戻るとJが戻っていた。

『どこいってたの?』

少し不機嫌そうな顔で近づいてくる。

『・・・ごめんなさい、掃除の人が来たからちょっと外に。』

『飯は?』

『・・・まだ』

『食いに行こう、今日は外に』

『えっでも、出歩くなって』

『つべこべ言わずに着替えて』

Jの迫力に負け、とにかく着替えた。

『お待たせしました』

『・・・その服で行くの、しかもまた黒』

少し胸元の開いた、黒のスーツを指差す。

『・・・』

『夜ならとも角、もっと地味なのないの?』

そう言うと私のクローゼットを物色し始めた。

『・・・ない』

『・・・』

『仕方ない、アレで行くか』

『えっ』

『ちょっとこっち来て』


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