Tokyo Dolls
春の日差しのせいか、桜を見ながら微笑むJの横顔が優しく見えた。

柔らかい表情。

『うるさい女(ひと)は嫌いなんだ、だから大人しい子って・・・なに?』

『・・・なんでも、ありません』

『ご注文お決まりですか?』

タイミングよく店員が着てくれた。

『ああ、決まった?』

『私はAランチ』

『じゃ俺はB』

『かしこまりました』

『ところで何でキミの服、派手なのばかりなの?』

『・・・仕事着だから』

『ふーん、黒は好きなの?』

『一番落ち着くの』

『若いのに、そんなんじゃすぐ老けちゃうよ』

『もう、若くありませんから?』

『いくつ?』



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