Tokyo Dolls
『・・・26』

『えっ26歳!俺より4つも上なの?』

『はいっ』

『・・・絶対下だと思ってた』

一瞬考えて、料理を運んできた女の子に

『いくつですか?』

とたずねた。

『21です』

と彼女が答えると

『やっぱりキミ童顔だ』

と私にいって噴出すように笑った。

そしてまた去っていく彼女を指差すと、小さな声で

『キミよりあの子の方が、年上に見える』

と、いってまた笑う。

『(何がそんなに可笑しいのだろう?)』

『ここを出たら買い物にいこう』

『でも、そろそろ帰らないと』

『どうしても、欲しいものがあるんだ』

『・・・』

そう言われると、なにも言えなかった。



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