Tokyo Dolls
『さぁ、服を脱ぎなさい』

『・・・』

バックをテーブルの上に置き、背中を向けて黙って服を脱いでいく。

後ろを向いていても感じる獣のような男の視線。

男は黒革のソファーに座り、ブランデーの入ったグラスを傾けながら私の体を品定めするように首筋、肩、そして腰へと視線を移動させていくのがわかる。

『君は胸が大きいね』

待ちきれないと言わんばかりに、男は背後から近づき服の上から胸を鷲掴みにすると

『いい体だ・・・』

と、耳元で囁き・・・首筋へと舌を這わせてくる。

『んっ・・・』

『ははっ、気持ちいいか?』

男は下へ下へと手を滑らせる。

『あっ・・。んっ』

本当は感じない体・・・それを隠すように、かみ締めた唇から濡れた声を漏らす。

「Doll」とは男たちの性欲を満たすための道具(女)。



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