Tokyo Dolls
『もしかしてその服、Jの?』

『……はい』

『…クスっ』

女性は微笑むと、真剣な表情で手にした服を私にあてがい目を細めた。

『うん、これ来てみて』

そう言うと、春らしい淡いピンク色のワンピースを手渡された。

『あの…どうして私に服を?』

『Jに頼まれたからよ、早く着替えて』

と、また微笑み扉を閉めてしまった。


戸惑いながら着替えて扉を開けると、履いてきたパンプスも無く。

代わりに白い靴が置かれていた。


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