Tokyo Dolls
『ジェー、J!ちょっと来い』

とスーツ姿の男が声を上げると、閉まっていた扉のひとつが開き中から20代前半くらいの若い男が現れた。

眠っていたのか、欠伸をしながらソファーへと腰を下ろす。

『なんだよ、マネージャー。』

『悪かったな、寝てたのか?』

『ああっ時差ぼけがなかなか抜けなくて・・・その(女の)子は?』

『お前のDollだよ。』

『・・・俺の・・・doll?』

『昨日話しただろ。俺は打ち合わせに行ってくから、何度も言ってるが、外出はするなよ』

と、マネージャーと呼ばれた男は出て行った。

『・・・はいっはい・・』

嫌々といった感じで返事へすると、Jはその場に立ち尽くしている私を見て。

『俺もう少し寝てくるから、向かい側の部屋使って』

そう言って寝室へ戻っていった。



< 8 / 38 >

この作品をシェア

pagetop