Tokyo Dolls
『向かい側の部屋・・・』

リビングを挟んだ向かい側の部屋の扉を開ける。

10畳程の寝室にキングサイズのベッドが一つ、大きな窓からは街に沈む夕日が見見下ろせた。

『キレイ・・・夕日何年ぶりだろう。』

私は鞄を床に下ろすと、ベットに横たわりオレンジ色に染まる空を見ていた。

夕日を見ているとなぜだかとても切なくなった、気がつくと涙が頬をつたって首筋に冷たい感触が走った。

『あっ・・・どうして』

突然込み上げてきた孤独感、こらえ切れなくなった私は声を殺して泣いた。

そしてそのまま、泣き疲れて…眠ってしまった。

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