合鍵 ~あたしの不愉快な夏休み~
「あんたが初めてだよ。人の宿題やってやろうなんて奇特なやつは」
「……」
好きでやってるわけじゃないっつーに。
あたしはじとっと塔也を見上げた。
「……あんた、N高生でしょ。
これくらいの宿題、余裕でしょ」
塔也は形の良い眉をすっと上げてあたしを見下ろした。
「……N高って、なんで知ってんの?」
面白そうに、片方の口の端をつり上げる。
「オレに興味でもあんの?」
「違うってば!そうじゃなくって。
うぬぼれんのもたいがいにしなさいよねっ」
あたしは即答した。
「布団を取りに部屋に入ったときに、制服があったから」
「……ああ」
塔也は眉間にしわを寄せて、つまらなそうに頭をポリポリ掻いた。
「……」
好きでやってるわけじゃないっつーに。
あたしはじとっと塔也を見上げた。
「……あんた、N高生でしょ。
これくらいの宿題、余裕でしょ」
塔也は形の良い眉をすっと上げてあたしを見下ろした。
「……N高って、なんで知ってんの?」
面白そうに、片方の口の端をつり上げる。
「オレに興味でもあんの?」
「違うってば!そうじゃなくって。
うぬぼれんのもたいがいにしなさいよねっ」
あたしは即答した。
「布団を取りに部屋に入ったときに、制服があったから」
「……ああ」
塔也は眉間にしわを寄せて、つまらなそうに頭をポリポリ掻いた。