か弱い羊と優しい狼

…騙された…………


俺はその場に座り込む


「……っ……はぁ…はぁ…」


息がうまく出来ねぇ……


「……幸……なんもなかったか……?」



俺は俯きながら話す


「…………………」




返事がない……


「……幸……?」


俺は顔をあげる



―キィ…キィ…キィ…―


「か弱い羊はもう狼の群れ」


……………さっきまで…


幸がブランコに乗ってたのに…



「あっくんはいつまでたっても
"あっくん"だね〜〜」



「…なんでルミがそこにいんだよ…………!?」



幸は………幸はどこに………っ…


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