−Secret☆GIRL−
生徒会室の中には、
同じ顔をした男が
若干2名。
「ねぇ、翔にぃはわかるけど、なんで優にぃが生徒会室にいんの?」
「あ?副会長がいたらダメなのかよ」
今喋ったのは、茶髪で、あたしを生徒会室の中に連れ込んだ優翔お兄ちゃん。
「副会長なの!?聞いてないし!」
「言ってねぇもん」
「……」
意地悪く笑う優にぃ。
名前に“優”って漢字がついているけど、優しい要素が全然ない。
「苺李、おいで」
と、あたしの名前を優しく呼び、ソファーに座って手招きをしているのが、黒髪の翔瑚お兄ちゃん。
「翔にぃ…」
あたしが翔にぃの隣に座ると、優しく頭を撫でてくれた。
「このシスコン」
優にぃが小さく呟いた。
「お前もだろ」
と言い返す翔にぃ。
同じ顔の二人。背丈も同じ。違うのは髪の色。
と、性格。
「翔にぃ…あのさ、」
「ん?」
「カツラ、ズレる」