−Secret☆GIRL−



「えーと…」


……ちょ、え…?

…状況が把握できないんだけど。


「コウタロウ…どうしたの?」

空き教室の前を歩いていたはずのあたしたち。

前を歩いていたはずのコウタロウ。

コウタロウが急にあたしの手を引っ張って……今は空き教室にいる。


「ねぇ?コウタロウ?」


コウタロウはあたしの手を握ったままあたしを見下ろして立っている。

コウタロウとの距離、わずか10センチぐらい。

あたしの後ろは壁。


「手、痛い」


「……」


手を強く握られていて離すことができない。







「苺李」


「へっ」


今まで黙ってていたコウタロウが、急にあたしの名前をよんだからびっくりして変な声を出してしまった。




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