−Secret☆GIRL−
「何?どうした?」
あたしの呼びかけに優しく聞き返してくれる翔にぃ。
「最後に会ったのが10年前ってどうゆうこと?みんな知り合いっぽいけど、なんで?」
「は?お前、覚えてねーの?」
驚いている優にぃ。
覚えてないから聞いてるんだけどね。
「苺李、誘拐されたあとの記憶と誘拐される前の記憶がないんだよ。」
翔にぃの言うとおり、誘拐されたときの記憶はあるけど、前と後の記憶があたしにはないのだ。
「誘拐された恐怖とショックのせいで記憶がねーんだって、母さんと父さんが言ってたじゃねーか」
と言った翔にぃにたいして、
「は?そんなこと言われたっけ?」
阿保ヅラをする優にぃ。
「あー…確かに、言われてみれば言ってたような。」
苺夏ちゃんも今思い出したようだ。