−Secret☆GIRL−
「運転手は中に入れないので」
あたしが思っていることを察したのか、申し訳なさそうに若井さんが言った。
……一人で行けと?
みんなが注目している中、あんなに人がいる階段をのぼって校舎のなかに入れと?
「時間ないですよ」
あたしを急かす若井さん。
そんなことわかってるわい!!
行けばいいんでしょ!
行けばッ
「じっじゃあ、い、いって、くる…!」
拳を握って
あたしは一歩踏み出した。