続 それだけ~先生が好き~


かばんから取り出した携帯が、急に鳴って驚いているところを先生に見られて、笑われた。


「ははははは!あぁ、ごめんごめん、なんか面白かったからさ」


「面白いって・・・何それ。ひどい!」


ちょっとだけ悔しくて、すねて携帯を開いてみると・・・






お父さんからのメール・・・!!







初めてお父さんがメールをくれた。




すでに私の目には涙が浮かんでいた。





先生は、携帯を泣きそうな顔で見つめている私に気づいて、さっきの私以上に驚いた顔をした。





「え、お、おい、どうした?なんか変なメールでも来たか?」




飲んでいたコーヒーを机の上に置いて、私の顔を覗き込む。




そのまま、先生の胸に飛び込んで・・・泣きたかった。





この気持ちをわかってくれるのはきっと先生だけ。






他の人からすれば、なんてことのない・・・あって普通のことなのかもしれない。


でも私にとってはものすごく嬉しいこと。



それを誰よりもわかってくれている先生の胸で、泣きたくなった。



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