続 それだけ~先生が好き~


「先生、嬉しいんだよ、私。悲しいんじゃないよ」


笑って先生の顔を見ると、不思議そうな顔で・・・「そっか」と言ってくれた。



なんだろう


お父さんからメールなんて、本当に初めて。




えっと・・・





入学式の日、お休みが取れました。

入学式一緒に行こうか。

桜の木の下で、写真撮ろうね。







目の前が見えない。


ぼんやりしていて



さっきまで見えていた携帯の画面が見えない。



たったそれだけの文章に、私は躊躇することなく涙をこぼした。






先生



先生





私お父さんと入学式に行けるよ





そう一番に言いたかったのに


声が出ない




涙しか出ない





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