続 それだけ~先生が好き~


涙が出るけど


本当は飛び上がって喜びたいくらいだよ。




泣きながら、精一杯の笑顔を先生に向けた。





「先生、お父さん・・・入学式一緒に来てくれるって!」





私の涙をハンカチで拭いていた先生の手が止まった。



そして、先生も瞳をうるませて・・・笑ってくれた。




「よかったな・・・!本当に、よかったじゃん」




右手を差し出された。



大きくて、この手に何度か包み込まれたことがある。



先生との握手。



なんで握手なの?って、笑いそうになった。





だけどそんなのどうでもよくなって





先生の大きな右手を、強く握った。





伝わってくるぬくもりと、コーヒーの香りが・・・私の涙を倍増させる。






先生



ありがとう




私の気持ちわかってくれてありがとう





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