キミが世界で一番嫌い?!
「え?代表って、1人だけじゃないんですか?」

「いや、特に、人数は決まっていない。ただ・・・」

「俺は出ねぇって、毎年言ってんだろーが!」

「・・・ということだ。
須佐。今年は最後なんだから、1回ぐらい出てみろ。いいな?

お前に拒否権はないからな。」



もう申し込みしたから、と、後から付け加える先生は、すばらしい策士な方だと、私は思う。



「・・・ちっ、わーったよ。」



須佐は、渋々ながら承諾した。



「・・・って事で、工藤、須佐の世話、よろしくな!」

「はい。・・・って、えええぇええ!!?わ、私がですか?!」



先生は無言で、さも当たり前であるようにうなづくと、教室から去っていった。


(・・・てことは、夏休み中、一緒にいられる日がある、と。)

「何ニヤついてんだよ」

「え!?は?に、ニヤついてなんかないわよっ」



どうやら、いつの間にか口元のほうが緩んでいたらしい。
ふ、不覚。
私は慌てて顔を逸らした。



「でも、そうやって笑ってる方がかわいいと思うけど?」

「え・・・」

「いっつもみたいな無愛想な顔よりはね?」

「な、誰が無愛想ですって!?」



一瞬どきりとした私が馬鹿だった。
こいつは、人を見下している。
あ゛ー、むかつく!!



「ま、この夏休み私が面倒見なくちゃなんだし、勉強、解らないところあったら聞いてよね?教えてあげるし。」

「おぉ。
まぁでも?俺のほうが頭良いし、逆に俺様が教える立場なんじゃん?」

「な、何ですってーー!!
誰があんたなんかに頼るもんですか!
私だって、そこらへんの馬鹿とは違うのよ!!」




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