さようなら。
「座るよー」

そう言って

お姉ちゃんは

あたしの横に座った。

「優花、

なんかあった?

あたしでいいなら

話は聞くよ?

なんかあるなら

話してよ」

『なんかあった?』は

色んな人に

言われたけど

『話して』は

誰にも言われなかった。

あたし、

話すの辛いし

失恋話なんて、とか

思ってたけど

お姉ちゃんの言葉に

安心してるっていうか

ちょっと嬉しい。

その感情と同時に

今まで溜めていた

あたしの気持ちが

言葉になって

出てきた。
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