さようなら。

ドンッ

「……いたっ

いたい……」

「ごめん！

……って

佐倉さん？

泣いてるの？」

「テツ…先輩……」

気付くと

あたしは

泣きながら

テツ先輩に

抱き着いていた。

強く

強く

さっきの出来事を

忘れるように。

無意識に

テツ先輩に

触れていた。

「ちょ……

佐倉さん？」

テツ先輩が

戸惑ってる。

あたし

本当

どうかしてる。

本当

おかしい。

「…………

少し話す？

前の喫茶店

行こっか」

なにか少し

考えこんでから

テツ先輩は

あたしの手をひいて

歩いてくれた。

まだ

着替えてないのに

ユニフォームのままで

歩いてる。