さようなら。
やばい!

「哲ごめん!

すぐ行くから!」

スクバの中から

お茶とお弁当を出して

走って哲のところに行った。

「行こっか」

一言だけ言って歩き出した。

遅れたから怒ってるのかな?

屋上に着くまであんまり

話してくれないし……

歩く速さはいつもと同じだけど

やっぱり少し不安になる。

「哲、怒ってる?」

勇気を出して聞いたら

「別に

怒ってないよ」

やっぱりそれだけ。

もしかして嫌われた?

でも怒ってないって言ったし……

嫌われたら嫌だよ……

あたし誰かと付き合うとか

初めてだからわかんないよ。
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